江東区に引っ越してきましたのでリライトしました。
江東区は都心4区と比べて喫煙ルールに遅れがある
まず、2021/4/13時点での喫煙関連の区の方針を確認してみました。
23区見ると分かりにくいので、都心4区。江東区とその隣の2区に絞りました。
細かいルールはバッサリカットしてますので、詳細は区名をリンクにしてますので、各区の説明をご覧ください。
路上喫煙禁止状況 | 制定時期 | 現時点の罰金 | |
---|---|---|---|
港区 | 公共の場禁止 | 2014/7/1 | なし |
中央区 | 公共の場禁止 | 2020/7/1 | なし |
千代田区 | 公共の場禁止 | 2002/10/1 | 2000円 |
渋谷区 | 公共の場禁止 | 2019/4 | 2000円 |
江東区 | 歩行禁煙のみ禁止 | 2009/7/1 | なし |
墨田区 | 歩行禁煙のみ禁止 | 2006/4 | なし |
江戸川区 | 歩行禁煙のみ禁止 | 2012/1 | なし |
こう見るとハッキリと都心4区とそれ以外で分かれていますね。制定タイミングを見ても、ただ単に江東区と周りの2区が手をこまねいているという感じです。
港区・渋谷区で路上喫煙が少ないわけではない
路上喫煙が禁止されている渋谷区や港区は私の元生活圏ですが、路上喫煙がないのか?というとそんなことはありません。
毎日のように歩行喫煙も見かけましたし、指定喫煙所じゃない場所で大量の喫煙者がいるなんてことは江東区の比ではありません。他の地区から来ている人も多いのもあるのかもしれませんが。
実際、渋谷駅前だとこんなにすごいようです。
渋谷は罰金(過料)2000円のルールがあっても、全然実行されてないと思ってましたが、やっている事例もあるようです。これ以外にも実例はありました。
渋谷でも罰金強化要望の声をたくさん見かけますし、ほとんど罰金は実行されておらず、あまり機能していないのではないように思います。
とはいえ、一応でもやっている区とやろうともしてない江東区の差は大きいのではないかなと思います。
1番の問題は都心4区との指定喫煙所の違い
その他違いとして気になるのが区の指定喫煙所です。
都心4区は指定喫煙所をググると、区のページが表示されてます。
- 江戸川区 見つけることができませんでした。
- 墨田区 あるらしいですが、公式のリストは見つけられませんでした。
そして江東区ですが、江東区のホームページ内で見つけられる喫煙所の情報は以下のたったの2件だけです。
とある議員さんのブログを見ると、「指定喫煙所を作ろうとすると、その周辺から反対があって困難」ということもあるらしいです。それは確かにそうでしょう。実際に指定喫煙所あたりの煙はひどいもんです。
最近もこんな情報がありました。
ちなみに一議員さんにあまり求め過ぎない方がいいと思います。
そもそも江東区は喫煙所を作ることに消極的なのでしょうし、場所の公開にも消極的なのだろうと思います。
しかし、路上喫煙の規制のそもそもの目標は受動喫煙防止であることを考えれば、誰もが喫煙場所を分かっていること、つまり行政が指定した場所で吸わせることは必要なことだと思います。
また、ひたすらに喫煙者から喫煙場所を奪っても解決しないどころか悪化する可能性があります。
路上での全面的な禁煙は非現実的である以上、非喫煙者の理解を得て喫煙所を作ることも行政や政治家の仕事だと思います。
江東区の方針2021年6月版は是非実行してほしい
そんな中、江東区から「江東区たばこに関する基本方針(案)について」という文書が出ました。HTMLの名前が「Microsoft Word…以下文字化け」というのはひどい感じですが、中身はなかなかです。
5つの基本方針というのが出ていまして、3つは抽象的で紹介する価値を感じませんが、2つはよいかなと思います。

喫煙所の設置と公園の全面禁煙化です。やれるんですかね?
[追記]2021/10/8に区立公園の全面禁煙が決定しました。2022/1/1から施行されます。素晴らしいですね。喫煙所の設置については以下のように詳細が書かれています。

2021年4月にもこんな話が出てますが設置されたんでしょうか?
この方針の中にはアンケート結果もあり、喫煙所の設置に関しては、7割弱の人が賛成です。やりましょうよ。

喫煙所の設置賛成がこんなに多いのは喜ばしいです。
ただ85%の人が制限すべきといいつつ、69%の人しか喫煙場所を設置すべきと言ってないので、16%の人がとにかく吸うな派ってことですね。
ちなみに、罰金(過料)に関してのアンケート結果はこちら。

罰金はどうなの?が50%強。日本人っぽいですね。
12年も喫煙ルールが変わっていない江東区
とにかく、江東区は何か一歩でも進まないといけないんじゃないでしょうか。
喫煙所が設置できないから路上喫煙全面に禁止できないというのは、江東区の目指すところに合致しているのでしょうか?

癌の死因トップは肺がんです。世界に誇れるまちを目指すなら喫煙ルールが緩い区で本当によいのか考えてもらいたいです。
タバコと税金の問題 タバコ買うなら江東区で買って
ここからはおまけの内容です。
規制が緩い理由として、税収が減るのが嫌で規制しないのかな?という疑問もわいてきます。タバコ税は一部がタバコを買った区に直接入る仕組みになっています。

ざっくり、タバコ税の1/3強が区に直接入る計算です。
実際に税金がいくらくらいか、東京たばこ商業協同組合連合会のデータ(いつのものかハッキリしませんが)を元に見てみます。
たばこ税の税収 | 人口一人あたり | |
---|---|---|
港区 | 60憶 | 23,783円 |
中央区 | 28億 | 17,597円 |
千代田区 | 38億 | 61,226円 |
渋谷区 | 32億 | 14,025円 |
江東区 | 39億 | 7,569円 |
墨田区 | 21億 | 7,941円 |
江戸川区 | 47億 | 6,807円 |
なんと、江東区で39億弱も税収が!と一瞬思いますが、江東区の年間予算は、約2100億円です。
予算の2%弱ですので、びっくりするほど多くはない。しかし少なくもないですかね。
気になるのは、1人あたりの税収です。
都心4区は夜間人口に比べて昼間人口の多いトップ4の区(通勤、通学で人が流入している区)です。
タバコは買った場所で課税されるため、他の地域の住民が都心4区でタバコ税を払っているという構図と言えるのかなと思います。
結局は、タバコが売れる場所というのは、喫煙ルールの緩さは関係なくて昼間人口に比例するだけということですね。
ないとは思いますが、税収のために喫煙ルールを緩くしているのであれば止めた方がいいと思います。
また喫煙者の方は是非江東区でタバコを買いましょう。